絵本によっては、表紙を1枚めくると真っ白(もしくは何も書かれていない単色のページ)になっている見開きページがあります。
こういったタイプの絵本には、さいごのページにも白紙ページが設けられています。
この白紙、なんであるの?いらなくない?
と思って読み飛ばしてしまう方も多いと思いますが、実はちゃんとした意味があるんです。
絵本の白紙にはどんな意味が込められているのか?ご紹介します。
白紙ページがある絵本の例
三浦 太郎さん作の人気絵本「くっついた」には、表紙を1枚めくると、白紙の見開きページがあります。
さらに、裏表紙の手前の見開きページも白紙になっています。
ところが、松谷 みよ子さんの人気絵本「いないいないばあ」には、こういった白紙ページがありません。
白紙ページの有無は、絵本にもよります。
絵本に白紙ページがある理由
絵本の表紙や、さいごのページに白紙がある理由は、
- 想像力を働かせる
- 期待を膨らませる
- 余韻を残す
といった思いが込められています。
これは、私が保育の専門学校に通っていたころ、学校の先生から教えてもらったことです。
私も教わるまで知りませんでしたが、その意味を知ってからは、保育の現場や自分の子どもに絵本を読み聞かせするとき、しっかり白紙のページを見せるように意識しています。
表紙裏の白紙ページの意味
まず、表紙裏にある白紙のページには、これから読み聞かさせる絵本の内容を想像させる意味があります。
真っ白のページを見せることで、
これから、どんなお話が待っているんだろう?どんな絵が見えるんだろう?
と、イメージを膨らませて、想像力を豊かにします。
裏表紙の手前の白紙ページの意味
絵本の裏表紙の手前にある白紙ページ(一番最後のページの白紙)には、「余韻」を残す意味合いがあります。
お話しが終わったところで白紙ページを見せ、どんな内容だったか?子どもに考える時間を与えます。白紙ページがないと、何も考えずに終わってすぐに次のことに意識が向いてしまうので、白紙をきちんと見せるのはとても大切なことだと思います。
まとめ
絵本の白紙のページには、ちゃんとした意味があります。
はじめの白紙ページには想像力を豊かにする目的があり、さいごの白紙ページには子どもに考える時間を与える目的があります。
白紙がある絵本は、飛ばさずにしっかり子どもに見せるようにしてくださいね。